言葉

わたしの わたしの ふかい ふかい 本当の 本当の その秘めたるところには なにがあるのだろう 果実が宿した種のように わたしはなにを宿しているのだろう

突然

少しだけ 気になって 少しだけ 好きだった そんなアナタが突然に とても 気になって とても 好きになった わたしの心の欠片を 持っていったのね

腐臭

キッチンに立つと ふとした時に感じる腐臭どこを見ても腐ったものもなく 漂う腐臭があるだけで それはもしかして気がついてないだけかも 腐臭はわたしの躯から出ていて 気がついてないだけかも 腐敗していく躯 生きているのか死んでいるのか わからぬ躯

痛み

この痛みから解放されたいのに この痛みはわたしを守ってくれている解放と守護が相反し わたしを見つめる

サイセイ

壊したくなった 今まで作ってきたものが 突然 違うものに見えてきた そうなると嫌悪感が増してくる これは一度 全部壊してしまって もう一度作り直す方がいい わたしの壊し方を 考えてみる

すこしだけ

どのようにお願いしたら あなたはその手を わたしの首にまわしてくれるのだろう ほんの少しでいいから力を入れて ほんの少しでいいから苦しませて ほかの誰でもない あなたでなければ駄目なの

照らしてください

照らしてください 僅かな灯りでいいのです 躓いて転んでもいいのです 起き上がり顔を上げたときに 進んでいく道がわかるなら それでいいのです 照らしてください 顔が見えなくてもいいのです 仄かな影がわかればいいのです 皆がどこにいるのかわかるように …

気まぐれか習性か

冴えきった脳を覆い隠すように 閉じた瞼の内側を見つめていると ずっと前に創りかけていたものを思い出した それは何か何処かに還ろうとしたのか 行き詰まって原点に戻ろうとしたのか 所詮は気まぐれか はたまた習性か

芽吹く

空気がぬかるんでいくどこを見ても新しい黄緑が芽吹き始める世界が芽吹き始める動き始めているんだそう思うとそれはまるで大きなものの胎動のような気もしてすこしだけぞくぞくと寒くなってきた