言葉

ほしふたつ

さんぽ 見上げると一番星が空に張り付いていた うつむくと一番星が水たまりに佇んでいた ちょっと贅沢した気分になった

水面

大きな月が出ている水面に写った月を見たそれはまるで吸い込まれそうで いっそ 吸い込まれてもいいと思った寧ろ吸い込まれたいと思った 魚の動きが 月をいくつもの曲線の重なりに変化させる 目が覚めた気がした

雨の日に歌う

雨の日 ひとり「三日月」を泣きながら歌ってみる もう泣かないよと歌いながら 首を伝い胸まで落ちる涙

たとえば

たとえばその先に何があろうとも 時間の流れは誰にも止めることができなくて 止めることができるのは 個々の生命の流れ そのひとつの生命は 小さくもあり だけど大きな波紋の核でもある

涙が出る

涙が出る涙が出る 辛かったり苦しいのは自分ひとりじゃないのに生きていくことは本来辛いことなのに よく考えるとたいしたことじゃないかもしれないのに今の自分にはいっぱいいっぱいでやっぱり涙が出る

運命の人

運命の人が男と女だとは限らない。でも、運命の人が男と女で少なからず好意を抱き合っていても 結ばれるとは限らない。と思う

別の人

期間限定で別の人になってもいいかな

窓の月

カーテンを閉めようとして そこに月を見つけた そんなところから覗いていたんだ そう言いたげに見つめてみた

愛想

ああそうかあと少しの心の曇りは自分に愛想を尽かしてないからかもしれない自分に愛想を尽かしてしまえばもっと楽になれるのかもしれない

隠蔽

嬉しい言葉に口元を緩ませる そうして隠した寂しさが 時時心に針を刺す 小さな針が開けた穴は 存外曲者 嫌なくらいに焼きついて離れない

Love

雨がやんだら昨日の嫌な気持ちが嘘みたいに晴れて 少し前のすっきりとした気持ちになってきた 梅雨空も吹き飛ばしそうなくらいそれでもまたぐらぐらと揺れて苦しんで泣いて 辛さに押しつぶされそうになるんだろうけど それでもひとつ、得たものはあったと思…

焦燥感

アナタに触れる前の自分はどんな自分だったのだろう もう思い出せなくなってきている今からその頃に戻ったとしたら楽かもしれない でもその開放感はそのまま喪失感に変わる今は開放感も喪失感も選べなくて ひたすら焦燥感に押しつぶされそうで何も言えずふた…

雨の気持ち

雨になった夜 悲しくもあり 嬉しくもあり 楽しくもあり 苦しくもあり そんな夜に降った雨が 今も降り続けていて 今のこの気持ちも 膨らんだままで 天気も気持ちも 明日の朝にはどうなっているのか 楽しみ 楽しみ

その瞬間

信号待ち、少しぼんやりとしていた 気がつくと枯葉が宙に舞っていた すぐに、がじぇと音を鳴らしアスファルトの上に落ちた その瞬間を見てしまった 特に意味はないけどそう思った

もがく 

ただじっと座る自分がいてその中にはもがく自分がいる器と核はずいぶんと違うものだ

 あほやなぁ 

あほやなぁと思う。 それらしい曲を流して、切ないような、締めつけられるような、なんともいえない不安な気持ちを助長して。確かに孤独なんかもしれんけど、本当の孤独を知らんわたしにはこれを孤独とは言い切れんのやし。 多分、自分から一人になっとうく…

 清らかな狡さ 

雨の日 寒い日 できる限り体を丸く小さくして眠る それはまるで 腹の内から流れ出るものに抵抗するよう 固く閉じた瞼の裏 いくつもの光の粒子が飛び交う中 ゆっくりと落ちていく どこへ落ちていくのか 選ぶことができるのを知っているくせに 助けて欲しいと…

 非 

日常が非日常になる 非日常に逃避したいくせに 逃げる勇気もない イクジナシ そんな自分は捨ててしまった方がいい? でも捨てると消えるんだよ

 なんでも 

なんでもないと思えば どんなことだってなんでもないこと何でもあると思えば 靴の横の小さな石を見つけたことだって 特別なこと

 脳 

すべては自己の反映脳の反応の中でしか生きられない世界は本当にあるのだろうかとなりのあなたは 本当に存在しているのだろうか

 たとえば

たとえば 自分というものをじっくりと視たことがありますか それはとても難解なこと それはとても理解しにくいこと それはとても怖いこと それはとても

タスケテ

タスケテ タスケテ タスケテ 三度 自分の内で叫ぶ夜は心強い何もかもが無力化する

進化

わたしが発するわたしの世界 そこにわたしの子供は どれほどいるのだろう

またひとつ

またひとつ 余分なものが発生する もっともっとそぎ落としたい でなければ動けなくなるぞ

起き上がり小法師

沈みはじめると どんどんどんどん 底無しに沈む 起き上がり小法師みたいに 沈んでも反動で起き上がり また沈んでもまた起き上がり だんだんと心静かな平常に戻ればいいのに わたしの病んだ心では 反動で起き上がることもできず ただ沈むばかり

おいで

ほら あともう少しだけ この寒さの中 わたくしと一緒に居たいと仰るのなら 冷たい水面を通り抜けねばなりませぬ その手を出してごらんなさい わたくしがお連れ致しましょう

触れる

触れるとほっとする この不思議な感覚 簡単だけどとても大切

体温

ひやり つめたい あなたの体温 わたしの体温 あげるから このまま動かないで 少しでいいから このままで

ありがとう

ありがとう ありがとう こんな記念日じゃなきゃ言えない 声にならない声ではいつも思っているんだけど 今日は「ありがとう」と言おう ありがとう ありがとう

わたくしから わたくしへ

目覚めはじめましたね 少しずつでもいいのです 目覚めの清清しさを全身で感じ いままでとこれからの 透明な変化に触れてみてください