カノープス 


一昨日の夜遅く、車から降りて空を見るといつもながらに賑やかな空だった。この季節の空は見ていてとても楽しい気分になる。明るい星が多いしよくわかる星座がある。今はそこに火星も入り込んでいるからより一層賑やかに感じる。
そんな星空を見ていたら「そうだ、カノープスってまだ見たことがないな」と思った。ずっと見たいと思いながらそのままになっていた。水星といい、高度の低いところに現れる星はある程度の場所に行かなければ見ることができないので、その時間その場所へというのがちょっと難しかったりしたので見たい思いだけで行動には移せなかったんだろう。でも何年も忘れていた思いかもしれないのに、何故今頃湧き出したんだろうか。

カノープス、全天でシリウスの次に明るい恒星。それが地上ぎりぎりのところで煌いているのはどんな光景なんだろう。想像ではすごく美しいものを思い浮かべてしまうのだけど。


子供の頃は天体好きで、でも深くは突き止めず浅い知識のまま、ただ好きなまま楽しんできた。そんな楽しみ方が身についてしまっているから、今でも驚くような初歩的なことも知らないことがたくさんある。かと思えば、20年以上前に覚えた名前を今でも当たり前のように覚えていたり。
いつかの卒業文集の将来の夢には天文学者と書いたっけ。好きなだけじゃなれないということなんか関係なかった頃の話。でも好きだ楽しいという気持ちは変わらないままだから、それでいいかな。何かの天文現象がある時、季節の折などに突然、天文好きの虫が騒ぎ出してくる。これもまたいいものだな。生活の制約がもっと少なくなってきたらその時間その場所でしかというものも一度見に行ってみよう。